雨の中を泳ぐ日々

思いつくがままの気分の記録

若月佑美さんのこと① 舞台「鉄コン筋クリート」の感想


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若月佑美さんのブログより転載)

乃木坂46からの卒業が決まった若月佑美さんのグループ在籍での、最後のお芝居「鉄コン筋クリート」の千穐楽公演に行ってきました。

ほんとはもっと回数としていきたかったのですが、お仕事ってやつは、、、ということで、チケットは無駄になりつつという悲しい状況を受け止めつつも、千穐楽の観劇へ。

場所は銀河劇場、若月さんはこの劇場、一年ぶりですね(スマートモテリーマン講座)。あのお芝居の時の安田顕さんの「若月には売れてほしい」という言葉がすごくうれしかったのを覚えています。そこから彼女は進んだのかな?と思いつつも、感想を簡単ですがまとめておきます。公演は終了しているので、畳みません(笑)

原作は有名な松本大洋さんの漫画、アニメや映画などもありますが、今回は初舞台化。クロとシロを若月佑美さんと三戸なつめさんが演じています。原作ではもちろん少年ですが、それを女性二人が演じることについては、中性感を出すという点でうまく機能していたと思います。この二人がある意味「宝町」という場所の象徴であり、小悪党だがまっすぐという人物像で見た時に、二人とも違和感なく演じていました。若月さんのとんがり方も気持ちがうまく入っていたし、シロの三戸さんの寓話的な存在感が芝居の後半に入っても、非常にうまく働いたと思います。

ストーリーという部分でいえば、原作漫画をお芝居が観終わった後に読み返しましたが、うまくまとめていると思います。連載漫画なので、いろいろな意味で話がコンパクトにまとまるエピソードもあるのですが、ストーリーの展開を舞台装置もうまく組み合わせて見せていたと思います。この辺りは脚本も演出もさすがでした。

ベテランというか、役者さんたちみなさん、非常に緩急がうまくて、ストーリー内での登場人物の倦怠感、焦燥感、野心とか、ストーリー的には当たり前の部分でも、うまく伝わってきて観劇経験が浅い人でも非常に楽しめたんじゃないかと。お芝居っていろいろな作りがあって、無言だったり役者同士の間合いだったりで、観客がいろいろと考えて観ていくお芝居もあるんですが、この作品の場合は「直球」だと思います。漫画もある意味そういう作品というイメージですが。その直球がバシバシ飛んでくるけど、さばけないわけでもなかったし。

あえて言うと、クロの宝町への思い入れと、ネズミの台頭による怒りみたいなものが、シロへの思いとややごちゃ混ぜになっていた感じはしますが、でも最後のクロとシロのシーンでうまくまとまったからいいのかなと。スピード感含めて、演劇というフィールドにおける表現できることの制約(手法や時間)のなかで、十分楽しめたので。

個人的には若月さんのアクションというよりは、最後のイタチの演技での迫力が、「ここまで来たか、、」という思いで見ていて気持ちいっぱいになりました。あの悪意をむき出しにした演技、あの演技をみることができただけで、彼女の応援をしてきた甲斐がありました。それくらいうれしかった。思えば「じょしらく2」を見た時も若月さんの小噺の回だったし、そういう彼女の努力をみることができるときに、うまい具合に立ち会えている気もして、勝手にうれしく思ってはいます(笑)

以前、作りこんでいく若月さんの役者像みたいなことを、何回かブログに書いてきましたが、今回はその作り方が舞台でうまく形になったなあと思います。感情表現さえもコントロールする意図が見え隠れするときもあるし、そこは友人である桜井玲香さんとはアプローチが全く逆だなというのが、以前の「嫌われ松子の一生」でもありました。若月さん自身もいろいろなことはわかっているでしょうし、これから先、お芝居のお仕事が決まるのかも分かりませんが、いろいろなワークショップに出たり、演劇を見ることで、作りこむことと感性の両立がどうできるかを突き詰めてほしいと思います。総じて演技ってたしかにコントロールが前提でしょう。ただ先日の深津絵里さんの「夜長姫」を見て、コントロールってどういうことなのか?ってすごく思うことが多い。確かに深津さんは演技をしているけど、湧き上がるものに対してどう向き合うか?ってのも演技のすばらしさなんだろうなと。若月さんにも是非その世界を見せてもらいたいし、そういうことができる人だと期待しています。「すべての犬は天国へ行く」の時の若月さんが押し入れの死体を視線を送りながら入ってくるシーンの細やかさに感心したのを思い出します。そういうこと含めて、若月さんの演技の演技が次にどんなレベルに上がっていくのか?を楽しみにできることはありがたい。

 

この文章を、これから向かう日本武道館の前に打っています。

今日はその若月佑美さんが乃木坂46を卒業するセレモニー当日です。この文章をブログにアップしたら移動します。

セレモニー終わったら、どういう感情でいるのかよくわからないのですが、若月さんは悲しいだけでなく笑顔で送り出してほしいという思いもあります。自分もできるだけそういうスタンスでSNSでも発信してきました。さすがに今日はわからないのですが(笑)

このセレモニーの感想もどこかでまとめたいとは思います。その卒業前に若月佑美さんの役者さんとしての可能性に、触れることができたことをうれしく思っています。

では武道館に向かいます。