雨の中を泳ぐ日々

思いつくがままの気分の記録

ヨーロッパ企画「サマータイムマシン・ワンスモア」の感想

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先週の本多劇場、ソワレ公演で見てきました。

本多劇場での「サマータイムマシン・ブルース」と「サマータイムマシン・ワンスモア」の交互上演。少し前に「STMB」を見てきたので、今回は続編を見てきました。仕事の日程とも絡んで、先に「STMB」を見て後から「ワンスモア」の日程にするのは大変でした(笑)

前作が約1時間50分程度、今回は休憩挟んでの2時間半くらいのボリューム。まあ、最近はナイロン100℃を見ていると、このくらいの時間に動揺はしません。もっと長いのが一度見たいくらい、、、、なんだろう?

野田さん、ぜひもう一度三部作再上演をお願いします(笑)

で、いつもながら簡単ではありますが、感想を残しておきたいと思います。

前作の「サマータイムマシン・ブルース」の出来事が終わってから15年後。あの時のSF研究会、写真部のメンバーが同窓会での集まり後に、久々に大学に遊びに来たのが始まり。甲本は結局、映画に誘ったがその映画館が火事で燃えて、恋は実らずにそれぞれが別の道を歩んで楽しんでいる。そうこうしているうちに、その集まりの場にまたもやタイムマシンが表れて、ドタバタが起こる、、、、という話。

今回はもちろん過去に起こった出来事との整合性もそうだし、今回は「田中」の秘密がわかるのがポイント。

実際見た感想としては、場面ごとのドタバタは本当に楽しい。何にも考えずに笑っていた。気になるのは、途中から何度か出てくる「自力で戻る」の流れ。つまりタイムマシンで時間を行き来するのではなく、その時代から時間をずっと過ごして、元の時間に戻ること。これは前作でもリモコンと甲本が経験しているが、今回はそれを多数の人間が行っていることが描かれます。

しかし、ちょっと無理があるというか引っ掛かりが出てきて、観ていて気になってきてしまいます。まず柴田の旦那さんの「田中」が15年後のSF研にいた学生で、その学生はタイムスリップしたまま、柴田と恋愛をしてそのまま時間を過ごすという選択をしている。いや、現在の家族はいきなり老けた息子を見ることになるのか。さらに言えば過去の本人はその時に同時に子供として存在している。俗にいう「タイムパラドックス」はどうなっているのか? ましてや過去にいる「田中」は身分を証明するすべもなく、社会的ポジションを喪失した状態でしょ!っていう野暮ではあるけど、結構ひっかる話だとは思います。

ほかにも数人、過去に戻って生活する登場人物が出てきますが、そういう矛盾みたいでそうでないっぽい話を含めて、上田さんの脚本は楽しむべきものだし、極論言えば、それでも結果、今の時代に矛盾は生じていないというのが結論なんだと。この舞台作品での脚本は常に結果から逆算して、人物の行動がすでに決定されているという筋立ての基本は変わっていないので。

あえて気になるのはタイムマシンは結果、だれが設計したのか?とか、田村息子が複数回やってくる理由(これも因果だから、来ることが前提か、、、)だったりとか、いろいろ描き切れていない部分がある気がするが、それはまた続編でお願いしようかなと。

以前、映画版「サマータイムマシン・ブルース」が本当に楽しくて、そこからはまったところが非常に強いのですが、こうやってこの劇団を結構見るようになってから、今回の20周年記念ツアーを楽しむことができて、とてもよかったです。

自分はこの劇団の「大学生の同級生感」が大好きです。プロなんだけど、どことなくアマチュア劇団風の空気を残している感じが、見ていて落ち着きます。多少なりとも演劇を見ていると、もちろんすごく尖ったお芝居を見ることもあるし、プロフェッショナルっていうのもいいのですが、それとはまた別の空気感がこれからも楽しめればよいなと。

とりあえず今回の交互上演、早く映像化してほしいと思って、楽しみです。