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徒然なる日々の記録

ドラマ「残酷な観客達」の感想(ラストまで、ネタバレあり)

残酷な観客達|日本テレビ

今まで見たエンタメの感想をのんびりと書こうかな、、、と思っていたのですが、先にこちらの作品について、少し書いておこうと思います。

欅坂46が主演した日本テレビ系列の深夜ドラマ「残酷な観客達」が昨日、第9話がオンエアされて、Hulu の先行配信で最終回が放送されました。

とりあえず、先行配信なので、まだ未見の人も多いと思います。ここからはネタバレ含みで書きますので、リアルタイムでオンエアを楽しむ方は読まないでおいてください。また読まれた方も内容については、発信をお気をつけいただければと思います。

さて、正直微妙すぎるまま終わった作品でした。

初回以降、賛否両論というか途中からは、基本自分のSNSのTLもほぼ「否」に近い状況が続いていたと思います。視聴率も深夜ですし、さほど伸びなかったでしょう。さらに言えば熱心な欅坂46のファンの方から、好意的な意見があまり出ていないので、アイドルを眺めるというドラマの本質とは別の部分での評価を差し引いても、なかなかに厳しい状況だったのかなと思います。

個人的には失敗と言わざるを得ないし、それはドラマとしての演技、脚本の構造、演出がかみ合っていないまま、最後まで来ていたことが大きい。

ドラマとは本来視聴することで、次回どうなるっていう期待度が高まるものであるはずが、まったくその気配が出てこない。タブレットの前でただひたすら寒い芸をメンバーが脱出のために見せ続ける、毎回新しいダンジョンに行くが、そのたびに同じことを繰り返す、、、メンバーは自然と減っていき、最後に残るのは、、、、こういう文章にすると、ちょっとミステリアスな感じが出ていそうですが、結局最後まで全く緊張感がない。

まず演技、、、「徳誰」も正直頭痛い感じですが、今回はメンバーによってはせりふ回しすら棒読み状態。徳誰の時のほう各生徒の場面割が明確で、そのシーンに集中した演技で見せることができたから、良い部分もあったと思います。今回はそういう感じすらないまま、緊張感を維持するような演技にもならずに終わってしまった。これは、演出上の問題も多くて、「いいね」をたくさん獲得するために「芸を披露する」っていうのが定番ですが、その芸と演技とのバランスが悪すぎた。誰が考えた芸なのかはしりませんが、正直緊張感を作り出す要素にはなっていなかったと思います。メンバーのそういう部分を楽しむということ、なんだそれは!っていうネタとしてのツッコミを入れるとしても、それはドラマというストーリーとは別の基軸なので、あの演技自体はドラマの展開を楽しめるポイントになっていたとはいいがたい気がします。

脚本は、、、、正直な話、結末を考えると10話維持できる話ではないんですよね。結局、このドラマはだれも助からないというか、脱出できるかどうかは、実は「長濱ねる」一人の話でした。ほかのメンバーはこの脱出ゲームをクリアできない、そういう結果が出続けているというべきか。

長濱ねるが、クラスで脱出を繰り返して、何度も失敗している。今回、平手友梨奈が親友として出てきたのは、もう何度目かはわからないけど、今までにもあった出来事。そして、平手友梨奈が脱出できないというか、みんなと一緒でないと脱出はしないという結末もすでに知っている可能性がある。だから、平手さんがうとうと寝ていた時にわざわざ考えを変える気はないのか?を聞く。予告編で平手友梨奈さんの影がプールに映らないと話題になったみたいですが、あのシーンは逆に平手さんの影だけが残るシーンもあります。あそこが長濱さんが新しいミッションに切り替わったタイミングなんでしょう。

残酷な観客達、、、それはイイねをつけて外に出す出さないを決めた話ではなく、おそらく脱出できない「長濱ねる」を見て、次のゲームが始まったと思い、笑って楽しんだ視聴者を表しているんだなと思います。話の途中で出させてあげたいと視聴者がなんどか口にするシーンがあります。そういうセリフはおそらくそのシチュエーションに飽きたか、新しい展開を求めた部分もあるからこその発言かなと。でもそういう言葉を発した人が最後は新しい長濱ねるのミッションにほくそ笑む。

不条理設定なストーリーなので、別にすべての伏線を回収しろとは言いませんが、正直どうなっているんだよ、という部分は多いです。例えば鈴本さんが先生を好きになっているエピソードも、鈴本さんの心象風景を映像で見せますが、、、それは本当なのかどうか?も含めて。他のメンバーは助かったのか?多分、システムとしてどうでもいいんだと思います。結局、長濱ねるが主体で全員を助けることができるのか?なので、助けられなかった他の人は助けられなかった、、、で終わり。配信を見ている人は同一の時間軸で楽しんでいるが、他のメンバーはパラレルっていう変な感じです。だから誰が仕掛けたか?はこのゲームを楽しむためにやったことだし、なぜ逃げないのか?いろいろと非合理的な行動を繰り返すのも、実在する人物かどうかも含めてこの見世物の中の世界での話かもしれません。

最後の解釈含めて、どうなるかはいろいろな展開が考えられますが、視聴者に委ねすぎるのは流石にバランスが悪すぎました。演劇でも不条理劇はありますが、状況であれ、結末の解釈であれ、少なからずどこを観客に委ねるかは方向性が示唆されるかなと。今回はそこすらまともにないので、観客の存在を二重に使う状態(ドラマ内の視聴者と自分たちドラマの視聴者)が、あまりにも映像から見せる情報に対して無茶すぎる状況だと思っています。

個人的には「トゥルーマンショー」とか「熱海の捜査官」とかを思い出していました。多少、モチーフになった部分はあるのかな?と勝手に思っています。そうかんがえるとなおさらのこと、今回の構成の悪さが次に活かせればよいかと、、、次?があるかな。

ネット上では「まどかマギカ」のなぞりという声が大きく、個人的にはまあそうだよなあとか思いながら、なんというかそうじゃない部分を探してみようと思いましたが、難しかったです。いや、あのドラマはそういうことを考えずにネタっぽく見る作品だよとか、推しが出て可愛いからなあとかは全く自由ですが、ドラマである以上のストーリーの展開、完結を脚本家が視聴者に受け手の自由風に投げすぎるのは、個人的には失敗と言う感想しかないです。

もう少し合理的な解釈があると思うのですが、細部まで覚えていないので、ざっと見た感じでの印象と世界観の考察はこんな感じかなと考えています。いろいろと思いついたら少し加筆するかも、、、、、、