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Electric Sheep

徒然なる日々の記録

「卒業」というプロモーションの先〜乃木坂46 深川麻衣の卒業〜

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natalie.mu

乃木坂46の一期生メンバーで「聖母」というニックネームでメンバーにもファンにも慕われていた深川麻衣さんが2016/06/15・16の静岡・エコパアリーナのコンサートで「卒業」をしました。

自分はすでに別の予定(Perfume幕張メッセコンサート初日)もあり、また当選の確率も限りなく低いことなどなどを考慮して、参加は早い段階で断念していました。
コンサートの様子などは、いろいろなサイト、SNSなどで流れているので、詳しい様子はそちらを参考にしていただければもちろんよく、ここでは「卒業」という一つの出来事がグループや戦略として、どう見るべきなのか?という話を残しておきたいと思って、書き始めました。
 
1.「卒業」の意味 
 深川さんは自身の卒業を発表したブログの中で「一度ゼロになって、新しい一歩を踏み出したい」と書いています。
 これが芸能活動の一歩なのか、一般人としての一歩かは完全に明言されてはいませんが、その後の所々の雑誌のインタビューを読むと、芸能界に残るのかな?という印象です。
 卒業に関しては「何故?」という言葉がどのメンバーにもつきまといますが、深川さんの場合は、選抜常連、握手完売、フロントメンバーということで、ある種売れているという部分では不安は少ないケースだと思います。
 それでも卒業を選ぶということは、まあグループと個人の天秤のバランスが何かをきっかけに変わったということ以外にはないと思うし、その天秤のバランスが崩れた理由は本人が語らない限り推測に過ぎません。出てきた言葉を受け止めるしかない。芸能活動であれば、例えば伊藤寧々さんや永島さん、市來さんなども活動をしています。畠中さんや大和さんも同様です。逆に芸能活動から離れた方もいます。いずれにせよ、推測はあまりにも意味を持たないし、そこは彼女が語った言葉だけでいいのでは?と思います。語られることがない言葉もあるとは思いますが、それはファンには関係のない言葉だと思うので。
 
2.「卒業」というプロモーション
 ファンの間で信頼度も高かった永島さんの発表は年末で、年が明けた3月で卒業でした。アンダーライブ公演の最初に行って、乃木坂を去っていくという流れで終わりました。卒業公演とはっきり謳った興行は初めてではないかと思います。伊藤寧々さんの場合も、その冠は無かったと思います。本編後の特別公演という扱いでしたので。
 今回の深川さんの場合は、卒業発表後にシングルのセンターに決まり、雑誌などのパブリシティに「顔」である西野さんや白石さんと並んで露出を大幅に増やす、販売されたCDの特典にドキュメンタリーがなって、さらに地元静岡で卒業ライブ、テレビも卒業企画が連続する、さらに写真集発売、、年が明けてからの半年、乃木坂46のパブリシティの中心はほぼ「深川麻衣卒業」でした。
 これをどう思うか?一部SNSでは、この商法に関して、微妙な意見を見かけた気がします。そこには「聖母」という深川さんの卒業に関して、商売感覚が強く出ることを嫌ったのかな?と推測しています。
 個人的にはこのプロモーションは、よくやったなあという印象です。少なくとも卒業発表が年明けすぐだったことから考えても、実質昨年途中から紅白などの動きと並行して進んでいたろうなあと。
そして一番評価されるべき話は、「よく売れた」ということです。80万枚突破ですから、過去最高の枚数。紅白後の認知が少し高まり、外向けのタイミングで卒業という一般向けのプロモーションとして、また以前からのファンの購買という点でも、非常に機能しました。乃木坂46というグループにおける戦略として、これだけの成果を得たものはなかったと思います。
 あえていえば、このプロモーションでもシングルミリオンは超えられないという事実。しかし、購買層が大幅に増大した状況でもなかったので、仕方ないと考えることもできます。
しかし、半年かけてファンと深川さんがお別れの機会を作り、それぞれの思い出を作ることができたことも、このプロモーションの良い点だったと思います。
 深川さん自身が、今までのメンバーの卒業と違い、自身の身の振り方に関して、ここまでのプロモーションになったことに関して、明確な言葉はありませんが、これだけのイベントになった事実は残ります。ただ半年間かけて、ファンとの別れをしっかりと残していった、乃木坂の深川麻衣としての存在を卒業という形で終わらせたことは非常に深川さんらしいなあと思っています。
 この戦略は、今後の卒業が遠い先の話ではないであろう白石さんや橋本さんといったメンバーに関して、運営が大きなノウハウというか、戦略の足掛かりを得たなあと思っています。そういう意味では、残り半年の中で、すぐに他のメンバーがどうなるか?はちょっと微妙なのかな?と。誰が抜けていくか?にもよりますが、ある程度集客や販売が見込める素材を使わないということは考えにくいので。
 
3.次の戦略への布石
 先日の選抜発表で、新センターに齋藤飛鳥さんが選ばれました。Twitterでも指摘しましたが、運営が西野さんに続く販売戦略上の次の「顔」と作るためと見ています。
深川さんを卒業という布石の上での「顔」とした後に、今度はある程度の年数での戦略上の「顔」を作ることにシフトしています。この手法で西野さんは成功しました。知名度も上がり、単独でも仕事が増え、メディアからも相応の扱いを受けています。少なくとも乃木坂46というグループでの知名度は、生駒さん、白石さんに次いでというところまで来ている印象です。握手人気は相当なものでしたが、歌やダンスはもちろん、演技なども含めてスキルが高くなかった西野さんが、ここまでの位置になったのは、売り込みに対して、西野さんが真摯に応えたに尽きると思っています。もちろん、彼女にアイドルとしての素養があったことからこその話ですが。
 白石さんの存在は正直、大きすぎると思います。抜けるという話は、痛手レベルではない。しかし、いつかはいなくなるという準備をしておかなくてはいけない。その時に次の素材として選ばれた齋藤さんをどう売っていくか? 少なくとも夏のシングルはそういう方向に決まりました。
 賛否は個人的には無いです。
 もちろん技術面では厳しい素材だと思います。歌唱力、ダンスなど、今までの映像を見れば、一目瞭然です。それでもセンターに選ばれる「理由」があり、それを伸ばしていくと決めた。現に握手が急激に伸び続けているわけだし、モデルとしての仕事も一応継続できている事実もあります。
 その選ばれた素材がどうなるか?を楽しみにしていけばいいのかなと、選抜発表では思います。大きな失敗はないと思います。もう客層がある程度見込める状況にもなりました。後は継続なのかな?と。
 同時に三期生が入る予定です。これが握手要員なのか、それとも次の一手の駒なのか、どちらの素材であるにせよ、どのくらい、乃木坂46というグループに付く人を増やせるか?という点では貴重な戦力になっていくと思います。
 
4.深川麻衣という存在
 多分、自分なんかより、まいみんの方々が、自分以上に応援している方々が、今日、この卒業ライブを終えた後の喪失感、そしてこの文章を打っているたった今、深川さんからの感謝のブログを読んで、心に来るものがたくさんあると思います。
 自分は一推し若月さんで、二推し深川さんです。そのレベルの自分ですら、次のテレビ番組や、次に行く神宮のコンサートに深川さんがいないという事実に違和感しかないなあと、寂しいなあ、、、という思いが今でもこみ上げます。
 去年のツアーでよく出てきた「乃木坂らしさ」という言葉、この抽象的な言葉の中に、深川さんの存在は欠かせないものだったと思っています。「らしさ」を言語で具現化するのは非常に難しいし、今でも自分には良くわからないのですが、それでも深川さんの持つ「やさしさが醸し出す浮遊感」はグループのイメージに非常に合っていたと思っています。
 正直、良く卒業に踏み切ったと思っています。年齢的にはギリギリだったかもしれません。芸能活動という点では、決して若くはない。そして一番は、彼女は人柄に関しては誰も悪く言いませんが、こと単独での仕事に関してはほとんどスキルを積み上げていないということです。演技仕事も外部含めて経験が少ない状況で、良く踏み切ったなあという思いはあります。もちろん、皮算用していないことはないと思いますが。それでも卒業して、次に進みたいという強い意志が、チャンスをつかむかも知れません。こればかりはあとは深川さん自身のスキルと運だと思います。
 
5.なんとなく、まとめ
 メンバーの卒業というプロモーションが昨日で終わりました。いろいろな意味を持った期間だったと思います。白石さんで同じことをするか?ある程度はあるかもしれませんが、ここはさじ加減が難しい。二番煎じは得てして拒否反応も生みやすい。今回は、運営あこぎだなあ、、という意見は散見しました。ただ、このプロモーションは深川さんの人柄の良さが、この展開をうまく緩和した部分、非常に大きいと思います。「聖母」という言葉の持つソフトな部分が、この半年間の宣伝におけるアルバムの売り方、3rdBDLの値段などなど、どうなの?という部分を多少なりとも覆うことはできたかなと。まあでもあこぎですけどね(笑)
 次の選抜はスタートしました。早くも完売という上位メンバーが固定化されています。売れるということは、非常に良いことですが、同時に固定化が進むことは以前から指摘されていて、それが今回の新センターや中元さん、北野さんの選抜入りになった部分だと思います。
 自分はこういう動きを非常に楽しく見ています。もちろん、個人的な部分で言えば、推しである若月さんの不遇が進んでいることは、一抹の不安です。今回は選抜落ちかなと思っていたくらいです。しかもあの完売状況で福神にもなれない、外部の演劇の仕事もなく、演技評価では、生田さん、桜井さん、井上さんに大きな差をつけられています。
 個人的な不安要素はあるにせよ、「卒業」から「顔」作りに舵を切ったプロモーションの内容が楽しみです。