読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Electric Sheep

徒然なる日々の記録

「怪物」を見る

相方が「向井君がでる」という理由だけで見ているのを、一緒に見ていました。原作があることも全く知らずに予備知識ゼロで臨んだのですが、、、意外と面白かった。それはその向井理の悪役っぷりにあると思います。彼は悪役の方が基本向いているんじゃないのかな、、、最後の方の川岸での多部さんを見る目線とか、性格異常者っぽい感じで演技させると「いっちゃってる」感じがよく出ているんですよね。今回は人を殺して処分するという部分で、ある種ハードルを越えているわけですが、その超えた感が非常に良い感じで出ていたと思います。超えた感じっていうのは、演出上叫んだり、必要以上に笑う演技はダメなので、この向井君は良いと思います。
佐藤浩市さんは急激に老けた感じがするのですが、、、殺人の匂いという特殊能力という部分の設定がどうかはさておき、向井君の周りで起こっている行方不明者に関して、ちょっと設定が粗すぎるというか、特定の人物の周辺で二名、行方不明者いたら、普通チェックされるだろうに、、、そういう粗さをもう少し丁寧に描いたりするといいんですけどね、、最近は警察が能力が低めだったり、権力機構の障害みたいな不条理な状況を作りたがる設定が多いので、少しひねりが欲しいとは思う。でもそのあたりは「踊る大捜査線」が頑張ったからこその演出ではあるけど。
正直、一番キャラ設定が微妙と思ったのは、多部さん。向井君や佐藤さんに対しての心理変化が、心理描写なしで場面転換ですぐに変わっているから、早いな、あんたは!みたいな突っ込み気味な印象を持ってしまいました。小説はもう少し違うのでしょうが。二時間で作るにはそういう部分をある程度、削っていくんだろうというのはよくわかりますが、最後の佐藤さんの変質も、ちょっとあっさりというか葛藤が少し浅い気はするんですけどね。拳銃まで抜いて変節したのかよっていうのが、、、まあそこは導いた向井君が「怪物」っていうことでいいのかもしれません。「cure」の萩原さんとかは、あの映画では本当に怖さがありましたけど。あれくらい淡々と演じても、良かったかな、向井君は。多少わかりやすく演出されてしまったのは、残念。でも前半の向井君は良かったと思います。
尺の関係で栗山さんが微妙な感じだったりとか、心理描写が佐藤浩市に偏ったことで、少しバランスの悪さは感じましたが、こういう結末自体は面白いと感じる作品にはなっていたと思います。