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Electric Sheep

徒然なる日々の記録

野田地図・「エッグ」

Play

2012/09/21(金)池袋・東京芸術劇場プレイハウス


今日は仕事が18時上がりだったので、無事に見に行くことができました。久々の芸劇。自分が働いていたころと違って、最近改装したため、中の様子がいろいろ変わっていて新鮮でした。以前「中ホール」と呼んでいた場所は、演劇用ということもあって「プレイハウス」という名称に。下の「小ホール」も変わっていて、館内全体もとてもきれいになっていました。いいですね、もっとここでいろいろやってほしいなあ。
感想は、さほど意味はないかもしれませんが、一応畳んでおきます。
ポスターの熱さというか、そういう雰囲気に激しくだまされました。悪い意味ではないです。
運動ネタっていう話を聞いていたので、最初の「エッグ」という競技でオリンピック云々、、、という話なのかと単純に思っていました。冒頭、寺山修二の脚本が見つかった云々というエピソードから始まるので、そのオリンピック云々は劇中劇の様相を呈します。さらにその脚本を読み違える演出家という話を広がり方を見せますが、これがラストへの話の転換のスタートでした。
実際にオリンピックに出たいという話からスタートする場面での、仲村トオルの演技は見事というか、熱さ満載。さらに能天気な空気で入ってくる妻夫木君もぴったりはまっています。ブッキーは本当に舞台がうまくなったというか、すごく存在感を感じるようになりました。最初「キル」のときは正直、よわよわしい感じがしたので。でも今はすごく安心して、その存在感を楽しむことができます。深津さんは言わずもがな。素晴らしいたたずまい。大倉さん、藤井さん、秋山さん、橋爪さんはもう、強烈なキャラで十分に見せてくれました。
実際の話は、このあと舞台が満州であったこと、エッグはスポーツという話から、だんだん化学実験という話に変質していき、それが化学兵器開発云々、、、という変化を見せます。最終的に妻夫木君はその中でその運命に翻弄されていきますが、その転落というかスケープゴートにされていく悲しさみたいなものが唐突に来るので、ちょっと戸惑ってしまいました。ただ、良く考えて見ると、誰がレギュラーですか?みたいなスパイ合戦の話から、すでに伏線は張ってあったんですよね、気がつかない自分の底の浅さでした。
今回は悲劇的な終わり方ですが、今までの野田さんと違って、話の構造が少し複雑でストーリー上の世界観も入れ子のような感じです。個人的には夢の遊眠社時代のような感じがして、とてもうれしいのですが、体調不良でやや眠気があった自分には、その入れ子の構造に気がつくのに時間がかかって、、、、DVDとかでじっくり見たいところ。
「ロープ」とか「パイパー」とか悲しい結末でも、多少希望が見えるような終わり方をすることが多い気がするのですが、今回はちょっと様子が違います。でもそういう歴史的な事実を変に美化するでもなく、冷静に歴史の中の出来事として、描いた距離感は個人的には非常に好きな内容です。もう少し情報装備をしてみたいかな、とは思いました。